Birth of Venus
Sandro Botticelli
ヴィーナスの誕生
サンドロ・ボッティチェリ
ウフィツィ美術館
優しいグリーン、穏やかな色合いの空と、みずみずしい肌。
ヴィーナスの誕生を描いた作品は他の画家にも多くあるが、
この作品が好まれ有名であるのは、その造型もさることながら、
色彩の美しさに依るところが大きいと言えよう。
Beasts of the Sea
Henri Matisse
海獣
アンリ・マティス
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
晩年の切り紙絵の一作。海の中の小動物や植物をモチーフとしている。
マティスの想いでは、海中は暗いイメージではなく、
ひたすら明るくカラフルであったようで、
デザインにも近い簡潔な表現で、楽しさが伝わってくる。
Sunflowers
Vincent van Gogh
ひまわり
フィンセント・ファン・ゴッホ
ロンドン・ナショナル・ギャラリー
日本の浮世絵に影響を受け、コレクターでもあった炎の画家ゴッホの絵は、
版画のように色数が少なくカラーはビビッドである。
ひまわりの作品はいくつもあるが、
この4thバージョンはその特徴がもっとも顕著に表れている。
Girl with a Pearl Earring
Johannes Vermeer
真珠の耳飾りの少女
ヨハネス・フェルメール
マウリッツハイス美術館
モデルはフェルメールの娘マーリアという説もあるが不明とされる。
フェルメールの作品は色数が少なく、ここでもターバンの青が印象的だ。
同タイトルで、アメリカの作家トレイシー・シュヴァリエが小説に、
2003年には映画化された。
Nude in the Sun
Pierre-Auguste Renoir
陽光の中の裸婦
ピエール=オーギュスト・ルノワール
オルセー美術館
発表当時、「緑や紫の染みで作られた肉の寄せ集め」と酷評されたが、
光と影で女性の肉体のみずみずしさと生命力を表現しようとしており、
印象派の典型的な技法である筆触分割を用いた、
色彩の画家ルノワールの特長がよく表れている。
CP神奈川沖浪裏
『モナ・リザ』に次いで世界で2番目に有名な絵とも言われ、
大英博物館やメトロポリタン美術館も所蔵しており海外で評価が高い。
激しい波の動きの一瞬を捉えた表現は、作曲家ドビュッシーに影響を与え、
交響曲『海』の作曲にインスピレーションを与えた。
富嶽三十六景を通じて使われる深い藍色は、北斎ブルーと呼ばれている。
「美のカラーパレット Color Palette of Beauty」は内外の名画を独自の技法で抽象化、再構成した作品です。ダ・ヴィンチや印象派の絵画、また琳派や浮世絵などの日本の絵画も、高田の手によるとコンテンポラリーアートとして蘇ります。 色彩とコンポジションのハーモニーは、イメージする貴方自身の名画とも言える、豊かな世界を見せてくれます。(技法:ジクレー/版画同等)
高田雄吉Yukichi Takada
1953年大阪生まれ。大阪府立市岡高等学校、大阪芸術大学デザイン学科卒業。
CID研究所代表。ブランディングデザイン専門。大阪芸術大学教授。
日本タイポグラフィ協会理事(元理事長)、日本CI会議体幹事、総合デザイナー協会理事、
NY TDC会員。
個展 アート関連
1993 企画展 イリュージョン・イン・アート:サムミュージアム(大阪)
1996-98 常設展 グラフィックイリュージョン:天保山現代館(大阪)
2010 高田雄吉 / 美のコード:リーガロイヤルギャラリー(大阪)
2012 高田雄吉 / 美のコード:Bunkamura Boxギャラリー(東京)
主な受賞
ウクライナ・エコポスタートリエンナーレ奨励賞(2001,2004)、
インターナショナルステージポスター・ジェシュフ(ポーランド)奨励賞、
愛知万博誘致シンボルマークコンペグランプリ、等多数。
著書
『ロゴロジック』、『タイポグラフィ・ベイシック』、『グラフィック・セオリー』。